毎年この時期になるとフィラリア予防についてご説明する機会が増えます。
渋谷近郊の予防期間は4月末から12月末になります。(なぜこの期間に予防する必要があるのか過去のブログをご参照ください)
フィラリアは哺乳類が蚊に噛まれる(刺される)ことによりフィラリアが蚊の噛んだ場所から体内に入り感染する寄生虫です。犬糸状虫という名前がついているのはフィラリアにとって犬が一番寄生しやすい動物とされているからともいわれているようです。
人も蚊にさされれてフィラリアに感染した報告はあるものの感染は稀とされています。近年猫もフィラリアに感染しているという報告が増えてきていることが知られていますが猫の体内ではフィラリアがうまく育たない、大量感染を起こさないといったとがわかってきています(大量に感染しなくても猫には症状や突然死の原因となるとわかってきています)。フィラリアはできれば住みごごちのよい犬、犬科動物の体内に寄生したいようです。
今回は当院で扱っている予防薬についてご紹介します
一番のおすすめはオールインワンタイプです。当院では主にこの2種類を処方しております。
比較的新しく発売された予防薬
クレデリオプラス®︎
トリーツタイプでフィラリアの他に内部寄生虫(消化管の寄生虫)はもちろんのことノミやマダニ予防も一緒にできるのでオールインワンタイプとよばれています。最近では飲んでから4時間後にノミの駆除、6時間後にはマダニの駆除ができるという予防薬が出ています。これは、従来のものより駆除までの時間が短いです。
勘違いしがちな点ですが、ノミやマダニは予防しているからノミやマダニが身体につかないわけではなく、ついた寄生虫が予防薬によって駆除されます。よって、駆虫までの時間が短ければ短いほど安心です。
フィラリアも同様で、予防薬を使っていることによってフィラリアが体内に入らないわけではなく、蚊に刺されて体内に入ってしまったフィラリアを早い段階で駆除する予防薬なのです。最近は蚊自体への忌避効果(蚊が近づかなくなる)がある予防薬も出てきています。
また、根強い人気
ネクスガードスペクトラ®︎
こちらもトリーツタイプです。ノミは投与後6時間以内に駆除しマダニは投与後12時間以内に駆除ができます。その他の効果は大きくかわりません。一番の特徴としてはお肉のような食感のトリーツであることかと思います。嗜好性が高い印象があります。また、トリーツタイプは味をつけるために動物性タンパクが含まれていることが多いのですが、こちらは大豆でできているためお肉は入っていない牛風味の商品なのです。食事のアレルギーがある子にも処方できるメリットがあります。

予防薬のお悩みやご質問もお気軽にしてください。
ぜひ飲ませ忘れがないよう継続してくださいね。
出典
・ベーリンガーアニマルヘルスジャパン HPより
・American Heartworm Society(アメリカ)犬のガイドラインより
・エランコジャパン HPより
当院は早朝7時から(日曜・祝日は9時〜)完全予約制で診療を行なっている渋谷区代々木上原、代々木公園に近い動物病院です。
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セカンドオピニオンにも対応しております。